時を放浪

今の「リアル」を発信

歴史が残した「売春」

前回のブログで一瞬だけ出てきたワードがあります。それは赤線地帯

 

僕自身、「赤線地帯」「青線地帯」にどっぷりハマってしまった原因は姉なんです(笑)姉がこれにハマったおかげで僕自身も調べたり、本を読んだりとどっぷりハマるはめになりました。今回説明する内容は日本の1つの歴史として、皆さんにも覚えてもらえたらなと思います。

 

そもそも「赤線地帯」青線地帯」ってなんだと思いますか?

 

簡単に答えを言うとするならば「売春」

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みなさんも知っている飛田新地

歴史上「売春」はつきもので、知ろうとしないと知らない歴史かもしれません。今回は「戦後の日本」「売春」をテーマにブログを進めていきたいと思います。

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売春の歴史について

 

※下ネタ?というほどのどぎつい言葉は出てきませんが、ちょっと性に関するワードはゴロゴロ出てくるので勘弁してください。本気で書いてるので、、、

 

説明していく上で、現代の性産業を理解していないと話が進まないのでそこから話していきたいと思います。

 

①「売春」と「風俗」

そもそも、売春ってみなさんわかりますか?大事なのは風俗とは全く違います。よくごっちゃにして説明している人いますが、全くもって違います。「売春」は性行為によってその対価を得ることです。今の日本では売春防止法という、法律の元に売春は固く禁止されています。「風俗」風営法に基づいて、国にきちんと営業届けを出して営業をしているお店のことです。めっちゃくちゃ簡単に言うと「挿入行為」が含まれないです。いわゆる「本番」ですね。

 

つまり、風俗店で営業届だしていない、本番ありって店はやばい店です。危険な匂いプンプンなので男性のみんなは気をつけましょう。

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風俗街は歌舞伎町とかならみんなイメージしやすいかも、、、

 

それでも、世の中には性風俗店」というものが存在します。そういうお店はめちゃくちゃグレーゾーンで営業をしているんです。さっきも言いましたが現在の風俗店は「挿入行為」「本番行為」が絶対に禁止されています。発覚したら警察のガサが入って現行犯逮捕で手にわっぱです。でもガサを入れて逮捕するには原則として現行犯逮捕が大事なんです。つまり「挿入行為」「本番」の現場を確かめなくちゃいけないんです。そこの現行犯が原則をうまく利用しているのでグレーゾーンでの営業なんです。

 

わかりやすく性風俗店」をまとめるとソープ、ヘルス、エスです。

 

豆知識:よくニュースで売春で会社員が逮捕的なニュース見たことありませんか?出会い系サイトが出来てから逮捕数はとても多くなり、社会問題となります。今もよく聞く言葉パパ活これって行くところまで行くと援助交際になり、売春に引っかかることになるんです。一緒にご飯を食べたりとかならまだセーフです。でも「性行為」に対してお金を払うっていう行為が発生するとアウトです。おっさんも女子も捕まります。

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パパ活って10人に1人が経験してるんだとか。

ここまでを振り返ると

・現代の日本では売春防止法によって売春は禁止されている。

性風俗店にはグレーゾーンが存在する。

 

現代の「売春」は理解していただけたでしょうか?ここまで理解したら、次は遡り江戸時代の話をしていきたいと思います!

 

②「売春」歴史(1)

いつから、日本では性産業が始まったのか、それは遡ること12世紀になります。

日本でいうと鎌倉時代です。今のお店という形ができたのは13世紀です。

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昔から「性」は商売道具として存在。

みなさんが、イメージしやすいものと言ったら江戸時代の「遊郭じゃないですかね?江戸時代の初期には「三大遊郭に幕府が公許を与えました。やわらく言ったら許可をしたんです。

 

ちなみに「三大遊郭とは

江戸吉原、京都島原、大坂新町です。

 

よく花魁って聞くと思うんですけど、花魁は今でいう娼婦です。その中でも1番上に君臨する人のことを指します。

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花魁って指名するのにめっちゃ金かかるらしい

 

話を戻しますが、江戸時代前期では「売春」を認め公営にしたんです。でも、無断で売春営業をすると最悪死刑に処せられていました。しかも遊郭はとても高くて、貧困者からしたら手が出せるような場所ではありあません。そのため、中期以降は貧困者の売春は黙認で小規模の「岡場所」というものが公認されました。ここで、1つの疑問が出てきます。「売春」はなぜ公営にしたんでしょう?する理由は?

 

江戸時代に幕府を開いたのは徳川家康。家康さんは街づくりを進めていきました。作業する上で必要なのは大量の人。今の時代とは違い機械があるはずでもなく、とにかく多くの武士や職人が必要だったんです。つまり人口が増加します。人口が増加すると犯罪も多くなります。そのために、遊女屋などそういうお店を一箇所に集めて公的に運営をすれば税収も行えると考えたわけです。今とは違い女性も共働き!っなんていう時代じゃありません。

 

簡単にまとめると

都市作り→人が集まる→犯罪多発の恐れ→ストレスや疲れを取る場所を作る→男が集まる→遊ぶ→男はスッキリ→お金を落とす→幕府儲かる。

このサイクルを使おうとしたんです。

 

これが、「売春」の歴史です。ここで覚えておいてほしいことは、都市が作られるところに「売春」はかならず存在するということ。これがここからでも大事になっていきます。

 

③「売春」歴史(2)

さっきは江戸時代をピックアップして性産業についてお話をしました。江戸時代だけじゃなくても、明治時代まで「性産業」は盛んに行われていました。

 

めちゃくちゃ極端かつ簡単にまとめた表を貼ります。

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時代の変化に伴って変化する性の受容

明治時代になったら、一気に人身売買とセックス産業はグレードアップします。なぜかというと時代が明治になると、夜遣いの風習が廃れていきます。これを政府は止めたかったんです。政府にとって性産業は税収が効率よく摂れる権益だからです。しかし性産業で日本は国際問題が起きました。マリア・ルス事件です。これは遊女の人身売買で奴隷を強制したのが原因で起きた事件です。日本政府は国際司法裁判の被告となり。謝罪と損害賠償を要求されました。

 

こんな感じで日本は本当に昔から「性産業」を行っていきました。「性産業」は時代に隠れて、表に出ることはあまりありませんが、よくよく見てみると発展のためにはかならず「性産業」が出てくるんです。有名な話ですが江戸時代では幕府が見えないところで奴隷を売って財を成すことを禁止していましたが、幕府に年貢を納めるために身売りをさせていたりしていました。時代背景的に何かが起きる時にはかならず「性」はついてきます。

 

こういうところから、関連して出てくる問題が、慰安婦問題」です。皆さんも絶対に聞いたことがあると思います。

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日本が戦時中に行った慰安婦とは?

慰安婦とは、戦時中に日本軍の下に作られた慰安所将兵の性相手を強いられた女性たちのことです。日本、朝鮮半島、台湾、中国、フィリピン、ビルマから5万人以上が慰安所に送られたとも言われています。正直正確な数字が把握できていません。少ないかももしれないし、多いかもしれない。数字は不明確なんです。ひどいと思いますよね。現代からしたら、何も言えず、呆然状態でした。でも当時では自ら進んで「慰安婦」になる人がいたのも事実。なぜかというとお給料がめちゃくちゃいいんです。手取り750円程度。当時の750円ですからね!?軍の大将でも月額500円ぐらいと言われていましたから、相当お金はもらえていたと思います。

 

ではなぜ、慰安所は作られたのか。出来事は上海事変です。日本兵が中国人女性を強姦する事件が起きたので、政府は反日感情と防ぐために置いたと言われています。

 

時代的には満州事変などと同じぐらいです。日本は領土拡大のために中国本土に進出しますよね?ここで江戸時代の話を思い出してください。昔は働くと言ったら男です。その男たちが効率良く仕事を進めていくためには何かしらの「奉仕」が必要。都市が作られるところに「性」はつきものとはこういうことです。

 

ここまでまとめると

・日本は「性産業」が頻繁に行われていた。

・法律で禁止されていたものの、軍下で「慰安所」が設立。

・都市の発展のためには「性」がかならずリンクしてくる。

 

④戦後からの流れ

やっと、本題の「赤線」「青線」が出てきます。時代は少し進みます。

 

時代は戦後。太平洋戦争でアメリカに大敗した日本は0からのスタートで、大空襲などによりまっさらな土地になった都市は多いです。戦後の0から1を作る時代に秩序なんてあると思いますか?全くもって秩序や風紀というのは乱れました。都市の開発を進めていく時に少しでも稼ぎが欲しい人はまた「性」で稼ぎをしようとしますが、戦後の日本歴史で忘れちゃいけない組織があります。GHQです。GHQ司令官から公娼制度廃止を要求されたので名目的には廃止になりました。

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この人は誰でしょうか〜みんな知ってるよね?

廃止になったと言っても問題は続きます。連合国軍兵士らによって一般女性への性犯罪が多発しました。なんでか戦後の日本です。秩序なんてありません。無秩序です。そのために公娼制度廃止がありながら、警察も公認で売春が行われ続けた地域が「赤線地帯」です。なんで赤線なのか、これはすごい雑というか簡単というか、、、警察の地図に、売春を目的とする特殊飲食店が集めっていた地域を赤い線で囲んだことから始まりらしいです。それでは、「青線地帯」は何か

 

「赤線地帯」は合法的に認められた売春

「青線地帯」は非合法で認められてない売春

これが大きな違いです。

 

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今も残るディープな匂い、、、

僕は「赤線地帯」「青線地帯」にどっぷりはまったのは姉の影響です。時代背景を調べると必ず「性」がついてきます。写真を貼りましたが、今でも建物は残っています。僕はその廃墟感というか、建物が醸し出す雰囲気にすごいはまりました。僕の地元にも色濃く「赤線」青線」の両方が残ってます。

 

戦後、急激に立ち直った日本。そこには必ず「売春」が隠れています。広島なんていい例ですね。ワード丸出しですが戦後の広島ではパンパンガールの売春が問題になりました。戦後の混乱と生活苦から転落することが多かったようです。

 

⑤改めて現代

1番最初に「売春防止法」の話をしました。それでも、売春が今も行われていると僕は思います。どこからそれは行われるのかそれはカタギじゃない人たち。「裏社会」の方々です。(※個人的に裏社会系も大好きなのでブログに書きたいと思います。)

 

借金が行くとこまでいったら、どうなると思いますか?売春で働かせられるんです。しかもホワイトなところではありません。ブラックなところです。今現在も行われているのかはわかりませんけど、僕は少なからずそういう文化は残っていると思います。

 

80年代には売春で有名な島がありました。ちなみに今もその島は残っていますがそれは「最後の桃源郷」「売春島」ともよばれていました。それが渡鹿野島です。

 

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当時、有名企業の社長、警察、有名俳優など多くの人がここに集まり。売春が行われていました。50年ぐらい前まで、売春が島丸ごとで行われていたんです。

 

このように、「赤線」「青線」といった日本の歴史は今もまだ色濃く現代に残っています。その文化や形態が今の風俗業界の元になってもいます。ちなみに「売春防止法」により「赤線地帯」を廃止する法律も作られ、今では基本的に禁止となっています。

 

最後に、、、

歴史が好きな人は、戦争とか武将とか好きなポイントが存在すると思います。前から歴史は好きだったんですが、僕は戦後の生活環境から生まれる実態についてとても惹かれました。歴史は結果を残した光の部分にフォーカスがあたりますが、それに隠れた市民の実態を知ると時代のリアルさを本当に感じます。

 

最後に僕の地元の「赤線地帯」「青線地帯」が残した時代の産物をここに貼っておきます。ディープな感じすごいですよ、、、

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思いっきりの赤線跡の建物