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原発問題〜死の灰〜

今回も原発問題について書いていく。1回目は原発の事故について。2回目は政府、現場、本店の意思疎通の悪さ。「トモダチ作戦」を行った海兵隊から見える危険性。そして日本の平和ボケについて書いた。

 

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そして、今回は「死の灰」と言われる放射能について書いていこうと思っている。皆さんはそもそも放射能というのをどれぐらい理解しているだろうか?今回は歴史の話も絡んでくる。その中でショッキングな写真も使っていきます。予めご了承ください。

 

 

死の灰

(1)歴史

皆さんは放射能と言われたら何を思い付くだろうか。原発?原爆?もしかしたら、マイナスのイメージが強かもしれない。確かに日本の歴史では福島原発事故、広島、長崎に原爆投下など、「死」のイメージがある。

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放射能の発見に至ったのはフランスの物理学者アンリ・ベクレルだ。だが、彼を始め放射能が発見された当初は、薬や生活において多くの幸せを届ける物質と考えられていたため、当時の人は危険性の認知はなかった。

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このベクレルの発見に目をつけて論文のテーマにし、新たな放射性元素を発見したのがキュリー夫人だ。彼女は後にノーベル物理学賞も受賞している。キュリー夫人放射性元素を新たに発見したことにより、放射能時代が始まっていく。しかしキュリー夫人もベクレルも人体に害をきたすなどとは予想もしていなかっただろう。

 

(2)放射能の怖さ

放射線を発見したベクレル。彼らの死後に新世代の天才たちが原始の力に注目していく。原子爆弾開発に携わった1人が、皆さんも知っているアインシュタインだ。

 

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アインシュタインは元々原爆投下に猛反対していた。彼は原爆による人体被害などを理解した上で、実験を反対していたのだ。そんな彼には逸話が1つ存在する。1946年にノーベル賞を受賞した湯川秀樹さんが渡米した際、アインシュタインは抱きつかんばかりの勢いで湯川さんの元に行き、「許してください」と自分の研究によって核兵器が産まれた事を謝ったという。

 

知ってる方も多いと思うが、原爆についても触れていく。広島では14万人、長崎では7万人と多くの方が被害に遭われた。放射線の被害は体にすぐに現れる。歯茎から血が出たり、髪の毛が抜けたり、「急性症状」が出るのだ。その後も甲状腺機能低下や白内障心筋梗塞など多くの症状が発生した。

 

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皆さんは、長崎と広島で落とされた原爆が違う事はご存知だろうか?「ウラン」プルトニウムだ。深くまで話を広げるつもりはないが、豆知識程度にこの2種類について話していく。まず、アメリカが日本に原爆を落とした理由。それは戦争を終わらせるためと言われている。しかしこの2種類には別々の狙いがあった。

 

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アメリカが広島に落とした原爆。通称「リトルボーイ」これは戦争を終わらせるために落とされた。プルトニウムに比べて、ウランは簡単に作れてしまうらしい。それに比べて長崎に落とされた原爆(フィットマン)は確実に実験だった。世界の科学者たちが必死になって発明していたのはウランの方であり、フィットマンに関してはアメリカ独自に開発が進められ、威力を図るために落とされたのだ。

 

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話が逸れてしまったが、原爆の恐ろしさというのは理解できたと思う。一瞬にして全てを奪う力を放射線には秘めている。

 

第二次世界大戦に関してはいつか東条英機を絡めながら、お話ししていきたいと思います。

 

(3)風評被害

先ほどまでは、放射線の歴史、怖さについて書いてきた。ここからは本題に戻して福島原発について書いていく。事故を起こした東京電力福島原発。これは県民には一切責任はない。人災なだけに県民には何も悪くない。なのに福島県風評被害を受けてしまった。

 

未だに覚えているテレビニュースがある。地震により県外に逃げた子供たちが避難先で差別を受けたということだ。受けたのは子供たちだけではない。農家も漁業も被害を受けた。

 

原発爆発によって漏れた放射能は地面に入り込み、原発の汚染が海にも流れた。放射線はテレビなどで大々的に報道され、福島県産を遠ざける風潮が日本中で出てしまった。地震津波による被害は全体で1300億円以上に上ると報告されている。

 

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福島の地元では苦悩や葛藤が続く。例えば、原発の敷地にたまり続ける低濃度の汚染水はどうするのか。県産米の「全量全袋検査」をどう縮小していくのか。風評は現実に復興の足かせとなっている。風評を乗り越えるにはいくつもの障害がある。行政・関係者は放射線の科学的知識や安全策の発信を続けている。しかしそれだけでは限界がある。流通業者には商品をせいつに評価する姿勢が望まれる。供給側が「おいしさ」などの魅力を磨き、イメージを高めることも欠かせない。

 

日本内でも福島に対するイメージというのは払拭を完全にできていないのが現状だ。9年という時間が経とうとしている今でも、福島県のイメージは完全復活とはなっていない。

 

死の灰が及ぼすダメージ。人体だけではなく多くの業種に影響を及ぼしている。